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最後の夫婦の時間『会えて本当によかった、ありがとう』

最後の夫婦の時間『会えて本当によかった、ありがとう』

「ありがとう。看護師と患者の物語」7話。余命数ヶ月の患者さん。その患者さんには他施設に入院している奥様がいました。どうしても最後にお二人を会わせたい、そう願うのは受け持ちの看護師だけではありませんでした。

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余命数ヶ月の受け持ち患者さんには、施設に入所中でお見舞いに来られない奥様がいらっしゃった。

その患者さんは在院数が長くなっており、「このまま母ちゃん(奥様)に会えないんだろうな」と、諦めたように笑って話していました。

患者さんは、長期臥床のため筋力が著しく低下しており、車椅子への移乗は全介助、また酸素吸入もしている状態。

ですが、私はどうしても2人を面会させたくて、主治医に、奥様入所中の施設への外出許可を依頼しました。

主治医「厳しいんじゃないかな?リハビリ今より頑張らないと。それでも誰か付き添わないといけないよ。」

私「じゃあ先生、一緒に連れて行きましょう!」ということで、担当看護師の私と主治医が付き添い、患者さんの息子さんのワゴン車で外出する予定を立てました。

そのことを患者さんにお話しすると、とても喜んで、
患者「じゃあもっとリハビリ頑張らないと!迷惑かけるね、ありがとう。」と、今まで以上にリハビリを頑張り始めました。

他のスタッフもみんなで、その患者さんが奥さんの元に行けるように応援をしました。

車椅子から車への乗り降りを何度もシミュレーションし、当日へ備え、酸素の流量も計算し、持っていく酸素ボンベの本数も確保ました。

そして当日、スタッフ一同に見送られ病院を出発し、シミュレーション通りに大きなトラブルなく、無事に奥様の入所施設へ到着。

少し緊張しながら、「行ってくる。」と、息子さんに車椅子を押されながら奥様の待つお部屋へ向かわれました。

20分後、患者さんと息子さんが戻ってきました。


目にはたくさん涙を浮かべて、「会えて本当によかった、ありがとう」と感謝してもしきれないと。


医療のケアはもちろん重要です。
ですが、それ以上に叶うものならば患者さんの思いを叶えたいと強く願い看護師をしています。

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