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最後まで認知症の奥様を支え続けた患者さん『俺がいなくなったあとの事を思うと心配で心配で・・・』

最後まで認知症の奥様を支え続けた患者さん『俺がいなくなったあとの事を思うと心配で心配で・・・』

『泣かないで、お別れまでは笑顔で』。6話。60代の男性患者さんを受け持った時のお話です。ご自身の病に加え、認知症の奥様を気遣う毎日を送っていた患者さん。最後まで奥様の事を支え続け・・・

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泣かないで、お別れまでは笑顔で
慢性閉塞性肺疾患で入退院を繰り返している60代男性の相沢さん。
夫婦仲がよく、面会のたびにナース達に「いつもありがとうございます」うふふ・・・「いつもありがとう元気になるね!」いやーありがたいっ 等と爽やかにご挨拶されこちらが励まされる事も多い素敵なご夫婦でした。
ある時、訪室すると相沢さんの表情がさえておりませんでした。「息が苦しくなってきました?」「・・・いやぁ、最近妻の認知症が進んでね」はぁ・・・この時点で相沢さんは入退院を幾度も繰り返しており、1年程経過していました。
奥さんの認知症は初対面ではわからない程でしたが、お会いしない間に進行しており、相沢さんがサポートしなければいけないことも出てきているようでした。
「奥様が日常生活を送れなくなっているのであれば、ペルパーを頼んではどうでしょう?」「むすっ どうせ老人ですよっ」「いや、頼んだ事もあるけど、「私はいらないのね」とすねてしまってね・・・いやーまいったよ・・・」
「そうなんですね・・・そうすると、その体で家の事をこなすのですか?」「これから認知症も進行するだろうし、自分はこんな体だから・・・」「まだ病院への道は覚えているのだけど、もう結構理解できなくなっているし・・・施設にでも入れようかなぁ」
「奥様の事を、心配されているのですね」「一応ずっと支えてくれたからね、俺もいつどうなるかはわからないしなぁ・・・」「俺がいなくなった後の事を思うと心配だよ」相沢さんの病状は思わしくなく、先行きが読めない状況でした。しばらくして施設を見つけた相沢さんよりお話がありました。
そして、その直後安心したせいか相沢さんの呼吸状態は悪化し、人口呼吸器をつける事となり、HCUに行きました。シュー・・・シュー・・・
相沢さんの奥さんはもう現状が理解できなくなっていました。数日おきに病棟にやってきては「いつも主人がお世話になっています。あの、主人はどこですか?」とおっしゃる奥様をHCUに案内することを繰り返していました。
ある日、相沢さんが息を引き取りました。「・・・御臨終です」
ですが、相沢さんの奥さんは理解できず病棟にきては「主人はどこですか」と数日おきに訪ねてくるのでした。受付 うふふ・・・
ですがいつも間にか病棟に訪ねてくることはなくなり、風邪の頼りで奥様は相沢さんが申し込んでいた施設に入ったと聞きました。「お姉さん主人はどこかしら」「最近会えないのよ・・・」
自分自身の苦しみを耐え忍びながら妻を支え、「う〜むあいつにあわないかな これも良い気はするけど・・・」病状の悪化をさとるも施設を探して自分の死後の妻の生活を心配した相沢さん。特別擁護老人ホーム
相沢さんの奥様へのとても深い愛情を感じた忘れられない出来事になりました。

【お知らせ】新連載がスタートします!

新連載!「心が叫びたがってんだ!グチナース」はあなたのグチを漫画にします!グチ吐き出し口はこちら←もう限界あなたのグチを聞かせてください! infy

イラストレーター紹介

初めまして、
漫画家の『みやうち ななみ』と申します◎
大変お忙しいでしょう読者の皆さまがたのちょっとした息抜きになれば…と日々思って漫
画制作しております。
これからなにとぞ よろしくお願い致します!
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