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『そんなの、また歩きたいだけだ』93歳にしてリスクを背負ってまで手術を決意した患者さんの本当の思いとは・・・

『そんなの、また歩きたいだけだ』93歳にしてリスクを背負ってまで手術を決意した患者さんの本当の思いとは・・・

『看護師と患者と涙』54話。整形外科に勤めていた時のお話です。93歳にして初めての手術を受けることを決意した患者さん。リスクが高いため医師・看護師・ご家族が止める中、どうしても手術を受けたかった理由とは・・・

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看護師と患者と涙
整形外科で働いていた時のお話です。入院してきたのは、93歳男性の桜井さん。首の手術を受けるための入院でした。 既往歴はなく、今まで健康そのものだった桜井さんは、手足の痺れで1年前から歩けなくなり、今回人生で初めての手術を決意されたのでした。
しかし、93歳ということもあり首の手術はリスクを伴うため、医師・看護師そしてご家族も必死に止めたのだそう。どうしてリスクを冒してまで手術を希望するのか気になった私は「桜井さん、何かリスクを冒してまで手術を受けたい理由があるんですか?」と尋ねました。
 「・・・そんなの、また歩きたいだけだ」思わず尋ねた私に桜井さんはそう言い切りました。その目は本気で、迷いは微塵も感じられませんでした。
次の日の夜、桜井さんは手術前日だったため「きちんと眠れているだろうか?」と気になり、病室に巡回に行きました。そこには電気をつけてじっと外を見ている桜井さんの姿がありました。
「桜井さん、眠れないんですか?」「ああ、看護師さん恥ずかしいけど、長い間生きてきて初めてのことなんでね緊張して眠れないんだよ」桜井さんはそういうと、照れたように笑いました。
「実はね、私がこんな年になって手術をしたいと思ったのには理由があるんだ」「ひ孫のね・・・結婚式に出たいんだよ花嫁姿が見たいんだ」小さい頃からずっと、可愛がっていたひ孫さんが半年後に結婚式を挙げるそうで、桜井さんはどうしてもその結婚式に自身の足で歩いて出席したいとのことでした。
「手術はみんなに止められたんけど、どうしてもこれだけは譲れなくってね!」そう言って桜井さんは少し恥ずかしそうに笑いました。
次の日、桜井さんの手術は無事に成功。その後のリハビリも一生懸命取り組んだ桜井さんは、杖で歩けるまでに回復して退院されました。後日、病棟に顔を出してくれた桜井さんが一枚の写真を見せてくださいました。
そこには、綺麗な花嫁姿のひ孫さんと一緒に立ってピースサインをする桜井さんの姿がありました。「どうだ?いいだろう」にかっと笑った桜井さんはとても幸せそうな顔でした。

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