人工呼吸器装着中のまゆみさん50歳。
呼吸器を装着し、3年ほど経過していましたが、ADLは自立しており呼吸器を自身で押しながら病棟内を歩けていました。
ただ、呼吸器装着中ということもあり外出や外泊はできず、遠方にいる娘さんには数カ月に1度しか会えないことをいつも寂しそうにしていました。まゆみさんは気管切開をしており呼吸器を装着しているので発生はできませんが、筆談や口パクによってコミュニケーションを図ることが可能でした。
呼吸器を装着し、3年ほど経過していましたが、ADLは自立しており呼吸器を自身で押しながら病棟内を歩けていました。
ただ、呼吸器装着中ということもあり外出や外泊はできず、遠方にいる娘さんには数カ月に1度しか会えないことをいつも寂しそうにしていました。まゆみさんは気管切開をしており呼吸器を装着しているので発生はできませんが、筆談や口パクによってコミュニケーションを図ることが可能でした。
ある日娘さんが婚約者さんとまゆみさんの面会に来ました。
娘さん「お母さん、半年後に結婚することになったよ。お母さんにも結婚式見てもらいたいけど難しいよね」
まゆみさんは困った顔をして少しの間考え込んでいるようでした。
まゆみさん“参加したいけどお母さんとてもいけないかな”と残念そうに答えていました。
娘さん「お母さん、半年後に結婚することになったよ。お母さんにも結婚式見てもらいたいけど難しいよね」
まゆみさんは困った顔をして少しの間考え込んでいるようでした。
まゆみさん“参加したいけどお母さんとてもいけないかな”と残念そうに答えていました。
娘さんたちが帰った後にまゆみさんから“看護師さんに相談がある”と呼びとめられました。
まゆみさん“やっぱり娘の結婚式に行きたい”
私「せっかくの晴れ姿ですもんね。私たちも何とか参加できないか病棟スタッフと考えてみます。」
まゆみさん“娘に結婚式出られるかどうか難しいって言った時心が痛くて痛くて”
まゆみさん“やっぱり娘の結婚式に行きたい”
私「せっかくの晴れ姿ですもんね。私たちも何とか参加できないか病棟スタッフと考えてみます。」
まゆみさん“娘に結婚式出られるかどうか難しいって言った時心が痛くて痛くて”
あまり泣いているまゆみさんを見たことがなかったので何とか力になりたいと思い病棟スタッフでカンファレンスを開き、結婚式の会場が病院の近くであること、当日万が一何か会った時のために当日看護師1人付き添うことになりました。
「まゆみさん結婚式行けるようになりそうですよ。結婚式までリハビリや家族でもできるように痰の取り方などの指導が必要になります。一緒に頑張りましょう。」
まゆみさん“ありがとう。無理だと思っていたの。がんばります”
まゆみさんは結婚式に向けて決意した瞬間でした。
「まゆみさん結婚式行けるようになりそうですよ。結婚式までリハビリや家族でもできるように痰の取り方などの指導が必要になります。一緒に頑張りましょう。」
まゆみさん“ありがとう。無理だと思っていたの。がんばります”
まゆみさんは結婚式に向けて決意した瞬間でした。
まゆみさんは前まで少し歩くと椅子に座って
“筋力がないからすぐ疲れる”と座ることが多く、日課の散歩以外ではベッドに横になられていることが多い生活でした。
しかし、結婚式へ出席するという目標が出来たためか、日中は座っていることが多く、娘さんのためにコツコツと結婚式のためのベールを作成したり、日課の散歩を長くしたり、リハビリにも以前よりも積極的に取り組んでいました。
“筋力がないからすぐ疲れる”と座ることが多く、日課の散歩以外ではベッドに横になられていることが多い生活でした。
しかし、結婚式へ出席するという目標が出来たためか、日中は座っていることが多く、娘さんのためにコツコツと結婚式のためのベールを作成したり、日課の散歩を長くしたり、リハビリにも以前よりも積極的に取り組んでいました。
結婚式の当日まゆみさんは呼吸器をつけてはいましたが、表情は生き生きとしていました。
今までで一番素敵な表情のまゆみさんは結婚式に参加することができました。
結婚式中にそっとメモ帳に“娘の晴れ姿見られると思っていなかった。
夢の中にいるみたい”
と書いて私に見せてくれました。
今までで一番素敵な表情のまゆみさんは結婚式に参加することができました。
結婚式中にそっとメモ帳に“娘の晴れ姿見られると思っていなかった。
夢の中にいるみたい”
と書いて私に見せてくれました。
結婚式から病院にもどり
“嬉しかった!どうもありがとう。このことは生涯忘れないよ”と笑顔で話されていました。結婚式で娘さんからの手紙でまゆみさんも娘さんも笑顔のまま泣いていたことがとても印象に残っています。
結婚式の後もまゆみさんの生活は結婚式にむけて頑張っていたときのようにリハビリにも取り組まれ、以前よりも病棟内を歩く事も多くなっていました。
「最近リハビリを前にも増して頑張っていますね。疲れていませんか?」と声をかけると
“私の野望を聞いてくれる?結婚式の次は家に帰って、生活したいなって思っているの。娘に孫ができた時に会いに行けたらいいな。なんてね。”
と笑っていました。
“嬉しかった!どうもありがとう。このことは生涯忘れないよ”と笑顔で話されていました。結婚式で娘さんからの手紙でまゆみさんも娘さんも笑顔のまま泣いていたことがとても印象に残っています。
結婚式の後もまゆみさんの生活は結婚式にむけて頑張っていたときのようにリハビリにも取り組まれ、以前よりも病棟内を歩く事も多くなっていました。
「最近リハビリを前にも増して頑張っていますね。疲れていませんか?」と声をかけると
“私の野望を聞いてくれる?結婚式の次は家に帰って、生活したいなって思っているの。娘に孫ができた時に会いに行けたらいいな。なんてね。”
と笑っていました。