infy [インフィ]

【医療だけが先行する】医療的ケア児と家族の苦難

【医療だけが先行する】医療的ケア児と家族の苦難

医療の目覚ましい発展によって、今までは救えなかった新生児の命を救えるようになりました。しかし、社会は医療的ケア児を受け入れる基盤ができておらず...

| 5,254views
お気に入り追加 0
今回は医療的ケア児について取り上げます。
”NHK福祉ポータル「ハートフルネット」”に書き込まれた
医療的ケア児の家族の声を紹介していきます。

医療的ケア児

写真素材なら「写真AC」無料(フリー)ダウンロードOK

生活する中で、医療的なケアを要する児童のことを
「医療的ケア児」と呼びます。
医療的ケアとは、経管栄養注入や、痰の吸引など
日常的に行う医療行為のことです。
医療的ケア児は、これを欠かすと生きていけません。

医療的ケア児は、ここ数年で急激に増加しています。
医療技術が目覚ましく発展しているからです。
今まで、難病を抱えていたり、超未熟児だったりと、
出産直後に亡くなってしまう命を救えるようになり、医療的ケア児が増加しました。

社会と医療のギャップ

写真素材なら「写真AC」無料(フリー)ダウンロードOK

医療技術の発展により、救える命が増えたけれど、
肝心の社会が、彼らを受け入れる余裕がありません。
これが医療的ケア児と家族を苦しめています。
医療だけが先行している現状が、彼らの居場所を無くしているのです。

またNICUでは、救命にかかりきりで、退院後のケアにまで
手が回ってないという問題もあります。
救った命に、私たちは責任を持てているのでしょうか?
医療によって『生かされた』子供たちを受け入れてくれる施設などの社会の受け皿がまったく追いついていない現実に絶望すら覚えます。
医療によって命が助かった事には感謝しています。
国はただ命を助けるだけじゃなく、その先をもっと考えて欲しいと思います。

待機児童に隠れた問題

写真素材なら「写真AC」無料(フリー)ダウンロードOK

今日本では、待機児童の問題が声高に叫ばれています。
「保育園落ちた、日本死ね。」という流行語も話題になりました。
しかし、それに隠れて「待機すらさせてもらえない」医療的ケア児の存在があります。

保育園や幼稚園に看護師を確保できなくて、
医療的ケア児が受け入れてもらえる施設は”ほとんど”ありません。

その結果、親が24時間付きっきりで世話をしているのが現状です。
最近、『保育園落ちた、日本死ね』というブログが各方面で取り上げられていますが、私は共感できないでいます。うちの子供は「待機」で待つことさえできないからです。

仕事を辞める親

写真素材なら「写真AC」無料(フリー)ダウンロードOK

医療的ケア児を預かってくれる保育施設はほとんどありません。
その結果、親が子どもにつきっきりで24時間見ています。
親は、仕事に行けず、復帰する目途も立たない...

社会から取り残されている感覚にとても苦しめられます。
睡眠時間もほとんど取れずに、病気になってしまうことも...

また住んでいる地域によって福祉に差が出てしまうことも
家族を苦しめる一つの問題です。
医療的ケア児に対する理解が全く進んでいない地域もあります。
自分が働きたくても預けるところも少しの間でも見ていてくれるところは当時はありませんでした。最近は少しは整備されて当時よりは預け先はあります。しかし働きたいと思っても体調の悪い時に入院の付き添いもしなくてはいけないのでまともに働けません。私が望むのは普通の生活がしたいです。ゆっくり朝まで寝たいし、出かけたい、働きたい・・普通の事がしたいです。

取り組みや希望の声

写真素材なら「写真AC」無料(フリー)ダウンロードOK

医療的ケア児の家族は、自分の子ども、同じ境遇の家族が
笑顔で生きていくために尽力しています。
自分の子どもが自立して生きていくことを
望むのは親として当たり前の感情。

彼らは、それがどれだけ困難なことかも分かっています。
大切なのは「まず知ってもらう」こと。
医療的ケア児に関わる輪を広げていくことです。
今はまだ認知すら進んでいない状況。
知ってもらうことから始まります。
健常の子が当たり前に出来る事を、障害児の子が出来たら、当たり前じゃなく、すごい事なんです。
どれだけ大変でも、喜びや感動を貰ってます。
私達がどのように生活をしているのか知らない方が多い中、理解を得ることが難しいことも実感しています。私は看護師の資格を有することで医療行為が必要な障害を持ったお子さまを持たれるご家族の力になれればと、日々模索しています。
まずは私達のような家族がどのように生活しているのかを、できるだけたくさんの人に知ってもらいたいと思っています。
いかがでしたでしょうか?
未だ医療的ケア児に対する認知は進んでいません。
”知っている”ということは、社会基盤を変える大きな力になります。

医療的ケア児に関わる輪が広がるように、私たちも働きかけていきたいですね。

現役看護師の回答

自己紹介 ひまわり

現在は夫の転勤に伴い、千葉県北西部で介護の仕事のパート勤務をしています。かつては小児科外来2年、保育園看護師1年、養護教諭2年勤めていました。

医療ケア児についてまずは知ってもらいましょう

医療的ケア児に関する知識を持つ方は最近増えてきたと思いますが、小児科でも働いたことがある私にとっては10年以上前でもその存在は知っていたため、急にその存在が出てきた…というイメージはありませんでした。

ただ、私たち看護師でも、直接医療的ケア児に関わる人でなければ、記事のような家族のリアルな生活の苦労などはテレビなどで知ったという方も多いかもしれません。私自身、知識として家族が担う負担までは何となくしっていましたが、そのような場合、家族や兄弟がどういう生活になるかまで細かな想像は出来ませんでした。

最近は、従来の学校の保健室の先生や乳児を対象とした保育園にいることの多い保育園看護師とは別である、学校や保育園で医療ケア行う看護師を募集しているのも増えてきたように感じるので、医療的ケア児の絶対数が増えたのもありますが以前に比べれば自治体も動いてきたのかなと思います。看護師の就職先としても増えてくるかなと思いました。

看護師である私でもテレビで知ったこともあるので、記事のように一般の方にまず知ってもらうために声をあげていく…というのは本当に大切なように思えました。
27 件