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最後の時に患者さんのそばにいれなかった後悔・・・『いつもありがとうね、あなたの笑顔はげんきになる』

最後の時に患者さんのそばにいれなかった後悔・・・『いつもありがとうね、あなたの笑顔はげんきになる』

『看護師と患者と涙』62話。この仕事の嫌なところは、患者さんが突然亡くなってしまうところ。患者さんとの毎日の関わりで後悔がないように・・・と心がけるきっかけになったできごとです。

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看護師と患者と涙
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星野さんは心不全の増悪で入院していました。しばらくして状態は安定し、短かい距離なら老人車を押しながら歩けるほどになりました。星野さんは毎日娘さんやお孫さんがお見舞いに来るぐらい、家族に愛されている方でした。
老化の影響で両耳に難聴があり、ほとんど会話が聞こえていないと娘さんがおっしゃっていましたが、話しかけるとにこにこしていました。「ありがとうね、おおきに」という感謝の言葉が口癖で難聴のため会話は成り立ちませんが、筆談なら意思疎通もできました。
ある日、星野さんの病室に行くと少し息切れをしていました。「胸が苦しいことはありませんか?」「ちょっとしんどいね、でも大丈夫」周りをみるとちょっと部屋を片付けた様子で整理整頓の途中、といった感じでした。
「無理したらいけないですよ今はじっとしてください」「整理なら私が手伝いますよ」「ハァハァ・・・ありがとうねおおきに」やはり聞こえてはいなかったのでしょう 今度は私の前で整理整頓をしようと動き出しました。
「星野さん、今はちょっと休憩してあとで一緒に整理しましょうか」「・・・そうやね、でも確か便箋と封書を娘に持って来てもらったの それを探したくて・・・」「お手伝いします」
星野さんの指示のもと引き出しやカバンやら色々探し回りましたが、それらしいものは見つからず、「星野さん、探したけどなさそうです 娘さん今日も来てくれるだろうし、その時に聞いてみますか?」「そうね・・・でも今忘れてしまう前に書きたいことがあるの」星野さんは今回の入院で認知症が進行し健忘がありました。
私は少しか考えて、自分のノートを3枚切ってボールペンを貸すことにしました。「よかったら使ってください」「おおきに、ありがとうね」加齢と共に手の関節が変形していて、少し書きづらそうでしたが嬉しそうに字を書いていました。私はその夜勤明けに用事があり、しばらくお休みを取っていました。休み明けに出勤すると、病室にお名前がありません。
「あれ?なんで星野さんの名前ないんですか?」「それが急変があって心不全の増悪で亡くなられたのよ」「え・・・!?この間まで元気に手紙書いていたのに・・・」この仕事の嫌なところは、ある日突然患者さんが亡くなってしまうところ。手紙は誰に書いたの?とか色々話したかったのに、すごく残念でなりませんでした。
ある日、星野さんの娘さんが病棟に来られて「たぶん看護師さん宛な気がする」と、あの日私がちぎったノートを渡してくれました。「いつもおせわありがとうね あなたの笑顔はげんきになる」「・・・」しんどいなりに頑張って書いたのでしょう・・・字はなんとか読めるかなというように乱れていました。
「いつも『あの看護師さん、にこにこするから私もにこにこになれる』っておばあちゃん言っていました。本当にありがとうございました。」おおきに! 最後の時にそばにいたかったと後悔やら残念な思いでいっぱいになりました。それから私は毎日患者さんとの関わりで後悔のないように・・・と、心がけて働いています。
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